特定の車種に限定された修理資料を見つけることは難しいが、チルトンやヘインズなどの修理資料はあるので、そういった情報を参照して作業を行なうと良いだろう。

また、特定のパネルの取り外し方法を説明している訳ではないが、資料に載っている写真や図を見るだけでも、仕組みや構造を理解することができ、非常に参考になるはずだ。

近所に図書館があるなら、自動車に関しての資料を探してみると良い。

図書館には多の資料が所蔵されている可能性があり、詳細な分解図を掲載したオンラインデータベースなども利用できるかもしれない。

メモと撮影

プロがさっさと終わらせてしまう作業も、初心者であれば試行錯誤を繰り返しながら、黙々と作業を続けることだろう。

どんなに自分の直感力と記憶力に自信を持っていても、背伸びをせず、しっかりとした資料を必ず用意すること。

ボルトのサイズ(または、使用したレンチのサイズなども重要だ)、形状と使用した数などはメモしておくこと。

ワッシヤーもパーツの脱落防止のためには非常に重要であるため、どこにいくつ使われていたかを忘れないようメモに残しておく。

デジタルカメラがなければ、簡単なスケッチをノートに書き記しておくと良い。

できることならば、取り外し前の様子や取り外した方法をクローズアップ写真や文章に残しておきたい。

取り外した後のボルトをひとつの容器に一緒に入れてしまうと、あまりに形が似ているためすぐに見分けがつかなくなる。

また、その他の固定具に関しても、数がある程度あったらノートに書き記しておくこと。

ブラケソトを固定していた3本のボルトの内、2本だけ長さが違うなどということもあり得るため、何が違うのか、その違いが必要な理由は何なのかということをよく考えなければならない。

分解作業をしていると、自動車のパーツには非常に多くの接合部分があることに気づくだろう。

明らかに固定していると思われるボルトを外したのに、反対側が何かしらで固定されていて分解することができないなどといった事態も起こり得るのだ。

メモ書きと撮影した写真は、組み立て時には何よりの助けになるだろう。

撮影した写真は「バンパーの写真」などと明確な名前をつけ、こまめに整理する必要がある。

後でやるつもりで何枚も撮り貯めてしまうと、どれが何の写真かわからなくなってしまうはずだ。これでは時間と写真が全くの無駄になってしまう。

パーツの保管

修理作業を行なっている間、取り外した他のパーツを置くスペースを考慮しなければならない。

作業が極めて計画的に進んでいる場合もしくは保管場所を気にしなくて良いくらいの広いスペースを持っている場合は、取り外したパーツをどこか遠くへ持っていく必要もないだろう。

順序立てて整理した状態で置いておけるスペースが大きいほど、作業も非常に楽なものとなる。ただし、どうせ交換してしまうものだと思って、取り外したパーツをやたらと処分しないこと。

交換用パツには、取り付けに必要なボルトやガスケットなど、目立たない小さなパーツが付属されていないことが多い。

例え取り外したパーツが必要ないものだとしても、アッセンブリーがどのような方法で固定されていたかを知る重要な資料となる。

従って、車の修理が終わり、完全に道を走れるようになるまで保管しておくのが理想だ。

小さめのパーツ

ドアハンドル、ミラー、ヘッドライトアッセンブリー、テールライトアッセンブリーなどの比較的小さなパーツは、可能な限り固定に使用されているパーツと共に保管しておくCL。

また、こういったパーツは部品がなくならないよう、車両に取り付けられるまでは容器の中で保管する必要がある。

特に再利用するものは、密閉できる食物用の容器に入れると良い。このとき、バルブ類やボルトなど、なくしてしまいそうな部品も一緒に収納しておくこと。そして似たような形のパーツは識別のために、それぞれの容器に詳細を書き込んだタグを貼っておく。

タグには「左のテールライト」、「4-1」、「4-2」など具体的なことを書いておけば、組み立ての際に役に立つはずだ。もちろん、取り外したらすぐにタグの内容もメモに残しておくこと。

食物用の容器に入らないようなパーツは、小さめのストレージボックスを利用すると良い。オフィス用品店へ行けば、様々なサイズのストレージボックスを手に入れることができるだろう。

段ボール製のものでも良いが、丈夫で中身の見えるプラスチック製のボックスがより便利だろう。タグも簡単に付けられる。

大きめのパーツ

フェンダーやボンネット、ドアといった大きめのパーツは明らかにストレージボックスに収納することができない。

こういったパーツは、床や棚に置いておく必要があるが、棚に置く場合は落ちないように丁寧に扱うこと。

落下するとそのパーツ自体や他のパーツに傷がついたり、そこにいた人間までケガをしてしまう可能性がある。また、闇雲に置かず、必要なときにすぐ取り出せるよう整理しておくこと。

2人がかりでなければ持ち上がらないようなパーツは、運ぶ人間がケガなどを負わないように充分なスペースを空けて置く。

可能であれぱ、固定用の部品は付いていた位置に付けたままに
しておくか、もしくはそれだけでもボックスに入れてラベルで分類しておく。

このときもメモはしっかりと書き記しておき、組み立ての作業になってからショップに駆け込んで必要なボルト類をかき集めるといった事態にならないよう気をつけたい。

出典:自動車板金修理