パネルの交換

ボディのダメージが手に負えないほど酷ければ、それを正すために懸命になってハンマーを打ち込むよりは、ダメージを受けたパネルを交換する必要がある。

これは、オリジナルのパネルがクルマから取り外せる場合に限った選択肢だ。ルーフやクォーターパネルでさえ、ドナー車から切り出し、必要に応じた場所へ溶接することができる。

自分のクルマからダメージを受けたパネルを取り外す方法が明らかでない場合は、プロの車体業者にその作業を任せ、パネルが引き離されるまで単にボルトを外していればよい。

クルマのマニュアルから、修理に必要な情報を見つけることができるかも知れないが、ボデイパネルの取り外し方は通常、そのような本に含まれてはいない。パネルを外しながらも、後に再び組込む交換パネルを正しく固定できるよう、留め具の数や種類に関してメモを取ること。

また、重なり合うパネルに関してもメモを取り、それらを取り外してまた付け直す必要があるならば、メモ通りに付け直すこと。

取り替えようとしている部分に接続されるどのような付属部品であれ、通常は個別に販売されている。従って、オリジナルから取り外し、再使用することが可能である。

もしも追加の部品が使えなければ、できる限り良品に交換する必要がある。全ての修理を終えて計画を終了するまで、どのようなパネルであれ捨てるべきではない。一方、新しい規格品や他の微々たる部品でも、それらが交換用パネルに含まれかていない場合は購入する必要に迫られるだろう。

交換パネル·、何か作業をする前に、ワックス&グリスリムーバーできれいにする。そして、プライマーとトップコートが適切に載るよう、240番の紙ヤスリで表面を擦ること。

自分が贔屓にする塗料業者へ相談し、自分が使用する塗装システムに適合した、パネルを塗装する準備に必要となる適切なアンダーコートを推挙してもらうこと。

プライマ-アンダーコートは、パネルがクルマへ装着される前に塗るべきである。適切な塗料のブレンドを考慮するため、パネルがクルマに組込まれ、位置合わせをした後にトップコートを塗る。

しかし、一部のパネル(例えばドアやボンネット)は、組込む前に塗る必要があるかもしれない(少なくとも端は)。これらの範囲の一部は組込んだ後に塗装することが難しいが、塗装をしていなければいないで、ことわざの「親指の傷のように(like a sore thumb)痛々しいほどに目立ってしまう」状態だ。

出典:自動車板金修理